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インフレータブルボートは、すばらしいウオータービークルです。大きな浮力を持ち、水上での安定感が高く、持ち運びも簡単。釣りなどのレジャーはもちろん、テンダーや救助艇、運搬艇などの業務用としてなど、幅広い用途にマッチします。また、その扱いやすさゆえ、ビギナーの方から初めてのボートとして選ばれることも多く、そんな間口の広さもインフレータブルボートの大きな魅力となっています。
ただ気がかりな点がひとつ。手軽さからか、ボートを選ぶ際、とにかく価格に重きを置き、品質、性能は二の次という方が少なくないのではないか、という懸念です。
ジョイクラフトは、一貫して妥協することなく品質を追求してまいりました。手軽ではあっても、インフレータブルボートは水上を走る乗りものです。なによりも求められるのが安全性であり、それを支える品質は重視されなければなりません。
たとえば、素材のボートクロス。ジョイクラフトでは、エンジンを搭載できるすべてのモデルに、太く強く伸びにくく、かつ高密度の1,100デシテックスポリエステルを採用しています。これは、他社では550デシテックス程度の素材が使用される場合が多い2馬力搭載モデルにおいても、例外ではありません。ただし、これらの小型モデルは、コンパクトで持ち運びやすいこともメリットです。0.9mm厚という通常の1,100デシテックスポリエステルの生地では、この魅力が減じてしまいます。ですから、当社ではコーティングをスリム化した0.7mm厚の生地を開発。コストは高くなりますが、1,100デシテックスの強度を維持しながら軽くて取り扱いやすいこの素材は、コンパクトさをより追求したスモールトランサムシリーズなどに採用しています。
さらに、安全性を含むインフレータブルボートの性能は、素材品質の善し悪し以上に、デザインによっても非常に大きく影響されます。
ジョイクラフトが考えるボートのデザインの基本は、“理にかなった美しい形”であることです。たとえば、水や空気の抵抗のなかで、軽いボートがスムースに動くには、バウはできるだけスリムで流されにくい形状を、そしてスターンはエンジンの重量に耐え、極端なバウアップを抑えるために大きな浮力が求められます。ジョイクラフトのボートがもつ伸びやかで無理のないフォルムは、こうした条件をクリアするための必然的な形なのです。
安全性が高く、高性能で、美しい——。そんな、所有すること自体が喜びとなる理想のインフレータブルボートを目指して12年。創業以来、絶えず業界の常識を覆す試みを続けてきたジョイクラフトの歩みは、国産インフレータブルボートのレベルを押し上げ、新たな可能性を切り拓いてきた歴史であると自負しています。
2011年のラインナップは、 スモールトランサムタイプのニューモデルに加え、 まったく新しいカテゴリーのカヤックを投入。またローボートの仕様にも手を加え、 一層の充実を図りました。皆様のボートライフが、 より豊かなものになるお手伝いができれば幸いです。
ジョイクラフト(株) 代表取締役 郡山紘一